歯の神経の保存

10代女性

右上の奥歯がしみるということで来院されました。

歯と歯の間から虫歯が広がっており、虫歯を除去すると神経が露出しました。

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白丸の部分に内部で虫歯が広がっていました

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赤い部分が神経が露出した部分です

通常、神経が露出した場合は神経をとる処置を行いますが、患者さんの年齢も若く、術前の痛みもそこまで強くはなかったため、ご両親とも相談し神経の保存を試みることとしました。

神経が露出した部分を消毒し、MTAセメントという特殊なセメントを使用して神経を保護します。

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神経が露出した部分に神経を保護する薬を置きます

MTAセメントの上から、プラスチックで充填し、終了です。

歯と歯の間の虫歯は型とりをして銀歯にすることが多いですが、プラスチックで対応できる場合もあります。

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治療後痛みが出る場合や、徐々に神経が死んでしまう場合もあるため、定期的にチェックが必要です。

 

治療回数1〜2回、治療時間約1時間

※MTAセメントによる歯髄の保存は保険適応外です。

費用:4万〜7万円

リスク:必ずしも神経が残せるとは限りません。治療後に痛みが生じた場合、改めて神経をとる処置が必要となります。その際は別途費用がかかります。