20代女性
右上側切歯の変色が気になるということで来院されました。
他の歯科医院を受診したところ、削ってセラミックの被せ物にしましょうと言われたとのことでした。
数年前に神経の治療を行い、最近歯の変色が気になってきたそうです。
診査の結果、表面の歯質も十分残存しているため被せ物ではなく、歯の内部からの漂白(ウォーキングブリーチといいます)を行うことにしました。
まず、神経の治療をやり直します。
古い詰物を外したところ、本来の根管とは違う方向に削られている部分がありましたが、幸い穴は空いていませんでした。
本来の根管を先端まで消毒して根管充填を行いました。
根管充填後、歯の中に漂白の薬を入れて1週間ごとに薬を交換していきます。
約2週間で左の側切歯と同程度まで白くなりました。
裏側の削った部分をプラスチックで埋めて治療終了です。
自分の歯を削らずに治療できたことで、患者さんにも満足していただけました。
歯質が薄くなっている部分もあり、将来歯が大きく欠けたりした場合には削って被せ物にしますと説明しています。
基本的に、自分の歯はできるだけ削らないほうが長持ちします。大きく削ってかぶせるのは最終手段に取っておいた方が良いと考えています。
ウォーキングブリーチ:3万円
注意点:漂白の効果には個人差があります。効果が十分に得られない場合は削る治療を選択する場合もあります。経年的に、歯の色が後戻りする傾向があります。