神経のない歯が痛い

30代女性

右上第二大臼歯の痛みで来院されました。

レントゲンでは根の先に病変が認められます。手前の歯には詰め物の下に虫歯が認められます。

被せ物を外して根管治療を行うことにしました。

f:id:hashimoto-g-shika:20200418161654p:plain

 

被せ物を外してみると歯にひびが入っていました。

f:id:hashimoto-g-shika:20200418161721p:plain

破折線が認められる

また、そのひび割れに沿って深い歯周ポケットがありました(被せ物を外す前は気づけませんでした)。

f:id:hashimoto-g-shika:20200418161751p:plain

9~10mmの歯周ポケット

以前のブログでも書いていますが、歯が破折している場合は残すことができないので抜歯となります。今回も患者さんに写真を見て頂いて説明し、抜歯しました。

hashimoto-g-shika.hatenablog.com

今回の様に、治療前は大丈夫だと思っていても、被せ物や土台を外してみると実は歯が破折していて抜歯しなければならないことがあります。

治療前の診査、診断が重要ですが、実際に治療を始めてみないと痛みの原因がわからないことも多いです。

神経を取った歯は、歯質が薄くなっていることが多く、神経のある歯に比べて破折しやすいです。できるだけ神経は取らない方が歯は長持ちします。治療を繰り返すほど、神経を取る可能性が高くなるため、まずは予防が一番重要ですが、もし虫歯になってしまった場合はできるだけ削る量を少なく、精度の高い治療を受けることが大事です。

hashimoto-g-shika.com