歯の神経の保存
10代女性
右上の奥歯がしみるということで来院されました。
歯と歯の間から虫歯が広がっており、虫歯を除去すると神経が露出しました。
通常、神経が露出した場合は神経をとる処置を行いますが、患者さんの年齢も若く、術前の痛みもそこまで強くはなかったため、ご両親とも相談し神経の保存を試みることとしました。
神経が露出した部分を消毒し、MTAセメントという特殊なセメントを使用して神経を保護します。
MTAセメントの上から、プラスチックで充填し、終了です。
歯と歯の間の虫歯は型とりをして銀歯にすることが多いですが、プラスチックで対応できる場合もあります。
治療後痛みが出る場合や、徐々に神経が死んでしまう場合もあるため、定期的にチェックが必要です。
治療回数1〜2回、治療時間約1時間
※MTAセメントによる歯髄の保存は保険適応外です。
費用:4万〜7万円
リスク:必ずしも神経が残せるとは限りません。治療後に痛みが生じた場合、改めて神経をとる処置が必要となります。その際は別途費用がかかります。
口腔内写真②
口腔内写真は治療前だけでなく、大がかりな治療を行なった際には治療途中や、治療終了時にも撮影しています。治療前の写真と比較して自分の受けた治療を確認していただけるので、治療に対する満足度も高くなると考えています。
この患者さんは、適合の悪くなった銀歯やプラスチックを、セラミックとダイレクトボンディング(自費のプラスチックによる充填)で治療しました。
治療期間:約10ヶ月
セラミッククラウン( 8~10万円 ):5本
セラミックインレー( 4~5万円 ):1本
ダイレクトボンディング ( 2~5万円 ):7本
治療のデメリット:セラミック、プラスチックが破折する可能性がある
口腔内写真
橋本グリーン歯科では、口の中の写真を撮影し、治療の説明の際に患者さんに見て頂くようにしています。
単に「虫歯があります」と言われるよりも、自分の口の中がどのような状態になっているか実際に見ていただいた方が分かりやすいですし、こちらの説明に対しても納得しやすいと思います。
特に、下のように歯が破折していて抜歯をしなければならない場合などは口で説明するだけでなく、写真を撮影し、見ていただきながら説明するよう心がけています。
口腔内写真は基本的には初診時に、痛みが強い場合や急患の場合は2回目以降に撮影しています。