2021年もよろしくお願いします。
2021年の診療は1/5(火)より行います。
本年もよろしくお願いいたします。
2020年最後の治療は乳歯の虫歯治療でした。
レントゲンを撮ると内部でかなり大きく虫歯が進行しています。
ラバーダム防湿をして治療を行います。
神経に近接している部分は特に慎重に虫歯を除去していきます。
虫歯は神経まで到達していませんでしたが、かなり神経の近くまで削っているため治療後に痛みが出る可能性があります。痛みが出た場合は改めて神経の治療が必要です。
親知らずの抜歯の説明
当院では、親知らず抜歯希望の患者さんや、抜歯の相談の患者さんが多いです。
斜めにはえている親知らずの抜歯をする際は、毎回同じような説明をしているので、文章にしてみました。
抜歯の前にはほぼ同じ内容を口頭で説明しています。親知らず抜歯検討中の方はご覧になってみて下さい。
麻酔をするので、抜くのは痛くありません。麻酔の注射は少し痛いです。抜歯の途中で痛かったら左手を上げてください、麻酔を追加します。
歯ぐきを切って、歯を分割して、場合によっては骨を削って抜くので、数日は痛みと腫れがあります。腫れは2、3日後がピークになる事が多いです。痛みと腫れの出方には個人差があります。ほとんど腫れない人もいれば思ったより腫れる人もいます。特に埋まっている位置が深く骨の削除量が多くなる場合はおたふく風邪のようにパンパンに腫れることがあります。
内出血したのが皮膚の表面に出てくると、顔に紫色のあざが出ることがあります。あざが出ても綺麗に消えますが10日から2週間位かかります。あざは出ないことの方が多いです。あざが出たら消えるまで待つしかないので、翌日から旅行に行くとか、結婚式に出るとか、大事な予定の前は念のため抜歯は避けた方が良いです。
仕事を休んで、家で安静にしていて下さいということはありません。腫れや痛みがあり、食べにくい、喋りにくいということはあるかもしれませんが、日常生活は普通に過ごして頂いて大丈夫です。
大体一週間後に抜糸をします。その時には痛みが落ち着いている人が多いですが、まだ結構痛いですと言われる方もいます。
※下の親知らずは神経との位置関係や、上の親知らずは上顎洞との位置関係によってさらに説明を追加しています。
抜歯後は止血を確認して帰宅して頂きますが、まだ血は固まってないので、1日くらいは血の味がしたり、口の中が赤くなっていたり、唾を吐いたら赤いのが出てくると思いますが、あまりうがいをし過ぎないようにして下さい。血の味がして気になるようであればティッシュや綺麗なハンカチなどを30分程度咬んでおくようにして下さい。
抜歯当日は、お風呂はシャワーくらいで済ませ、激しい運動は避けて下さい。お酒も当日は我慢して下さい。
抜いた歯の周り以外はいつもどおり歯磨きをして下さい。
いつもこんな感じで患者さんに説明しています。抜歯検討中の方に参考になればと思います。
親知らずは全て抜歯する必要がある訳ではありません。絶対抜いた方が良いもの、できれば若いうちに抜いておいた方が良いもの、抜かなくて良いもの、いろいろあります。
親知らずを抜歯するかどうか悩んでいる方は是非一度ご相談ください。
※難しい親知らずの抜歯は、非常勤の外科Drが担当いたします。骨に深く埋まっている、全身疾患があるなど当院での抜歯ができない場合は口腔外科専門医(相模原協同病院など)を紹介しております。
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レジン充填セミナー
先日、名古屋でレジン充填のセミナーを受講してきました。
レジン充填とは歯医者でよく行う治療の一つで、虫歯を削った後に白いプラスチックの樹脂で埋める治療です。
保険診療でも行うことが多い治療ですが、当院では保険外診療でもレジン充填を行っています。
保険診療では銀歯にする場合や、セラミックで治すには健康な部分を大きく削る必要がある場合などに自費のレジン充填を提案させて頂いております。
セミナーでは、 顕微鏡で見ながら、抜去歯でレジン充填の実習を行いました。
セラミックよりも削る量が少なく、セラミックと同じくらいキレイに治療することができます。
口を開けている時間が長い、経年的な変色などデメリットもありますので治療希望の際はご相談ください。
セミナーの講師は愛知県豊橋市で開業されている、EEデンタルの井野先生です。
当院のブログはEEデンタルのブログを参考にさせて頂いております。
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歯根破折?抜歯?根管治療?
40代男性、左下奥歯の腫れと違和感で来院されました。
左下の7番の歯茎が腫れており、レントゲンでは6番と7番に透過像が認められました。
また7番には深い歯周ポケットが認められました。
2本とも歯根破折の可能性があり、被せ物を外してみて破折していたら抜歯となること、破折していなければ根管治療を行ってみるが、それで治らなければ抜歯となることを了承して頂き、治療を開始しました。
※治療を開始すると抜歯になってしまう可能性があるため、患者さんは、もし抜歯宣告をされた時に「この先生が治療してダメだったのなら仕方ない」と納得できるような、信頼できる歯科医院で治療を受けて欲しいと思います。
今回は被せ物と土台を外したところ、破折は認められなかったので根管治療を行いました。
何度か根管内の消毒を行い、歯茎の腫れ、歯周ポケットの深さも改善したため、根管充填をおこないました。
仮歯でしばらく様子をみて頂き、問題ないことを確認して最終的な被せ物を装着しました。
今後、痛みや腫れが再発した場合には、抜歯を検討するとお話ししています。
今回は運よく症状が改善しましたが、当院でも、治療途中で破折が見つかり抜歯となる場合や、何度か根管治療を行っても症状が改善せずに抜歯となってしまうこともあります。
根管治療は、やり直しの治療になればなるほど難しくなり、成功率が下がります。数回根管治療をやり直すと次は抜歯となってしまうことが多いです。まずは、虫歯にならないように予防が一番重要ですが、神経を取らなければいけない状態になった時は1回目の根管治療をきちんと行うことが大事です。
そして、根管治療をきちんと行うことも大事ですが、その上の被せ物を精度の高いものを入れることも歯が長持ちするためには重要です。
橋本グリーン歯科では、時間や費用がかかっても将来的にやり直しが少なく、長持ちするような治療を心がけています。
雑で良いのでとにかく早く、安く、痛くなった時にだけ、痛い歯だけ治したいという方には合いませんのでご注意下さい。
根管治療1年経過
30代女性
右下第一大臼歯の根尖に病変が認められました。
自覚症状は何もありませんでしたが、歯肉の腫れがあり膿が出てくる状態でした(瘻孔;ろうこう、サイナストラクトといいます)。
このような場合、患者さんの選択肢としては
①痛みが出る、腫れが大きくなるなど、不具合が生じるまで様子を見る
②治療を行う
のどちらかです。
①を選んだ場合、無症状のまま経過するかもしれませんが、病変を放置していたせいで、突然強い痛みが生じたり大きく腫れたりする可能性があります。場合によっては抜歯となる可能性もあります。
②を選んだ場合、治るかもしれませんが、治療を開始したことによる痛みが生じたり、歯根破折が見つかった場合には抜歯となる可能性もあります。根管治療を行っても100%治るとは限りません。
今回は患者さんと相談し、治療を行っていくことになりました。
虫歯を除去したのち、レジンで隔壁を立てて、ラバーダム防湿を行い根管治療を行います。
ラバーダムに関してはこちらをご覧ください。
2回くらいかけて、根管内の古い薬を除去し消毒を行いましたが、歯肉の腫れは改善しませんでした。
レントゲンを撮影して確認すると、近心根に原因がありそうです。
近心根は入り口が2つで中で一つにつながっていました。
入り口の部分を削ってその下の汚れを除去し、消毒しました。
次の来院時には腫れは消失していたので、根管充填を行いました。
根管充填時にはまだ根尖の透過像が認められます。溶けてしまった骨が治ってくるにはある程度時間がかかるので経過観察が必要です。
先日、メンテナンスに来院して頂いた際にレントゲンを撮影させて頂きました。
無事に骨が出来てきており、一安心です。
今回は無事に治ってくれましたが、治らないこともあります。当院で根管治療を行っても治らない場合(痛みや違和感が消えない、腫れが引かないなど)、
・抜歯をする
・外科的歯内療法を行う
・歯内療法専門医を紹介
といった方法を提案しております。
※根管治療は、やり直しの治療になればなるほど難しくなり、成功率が下がります。数回根管治療をやり直すと次は抜歯となってしまうことが多いです。まずは、虫歯にならないように予防が一番重要ですが、神経を取らなければいけない状態になった時は1回目の根管治療をきちんと行うことが大事です(歯科医院選びが大事です)。
そして、根管治療をきちんと行うことも大事ですが、その上の被せ物を精度の高いものを入れることも歯が長持ちするためには重要です。
橋本グリーン歯科では、時間や費用がかかっても将来的にやり直しが少なく、長持ちするような治療を心がけています。
雑で良いのでとにかく早く、安く、痛くなった時にだけ、痛い歯だけ治したいという方には合いませんのでご注意下さい。
根管治療
30代女性
左上5番のやり直しを行いました。
虫歯を除去したところ、残っている歯が少なくこの状態で根の治療を行っても、唾液が混入してしまったり(口の中の細菌が原因で虫歯や根の先に病変ができます)、次回予約までの仮の蓋の厚みが確保できません(最低3mmの厚みが必要です)。
コンポジットレジンで歯の周囲に壁を作り(隔壁といいます)、ラバーダム というゴムのシートを装着して治療を行っていきます。
古い薬を顕微鏡で確認しながら除去し、根管内を消毒して薬を詰めなおします。
両隣の歯も、古い詰め物を外すと残っている歯質が薄く、患者さんと相談して被せ物で治療しました。レントゲンで被せ物との隙間がないことを確認します。
虫歯を徹底的に除去する、隔壁をたてる、ラバーダム防湿などは基本的なことですが、超重要です。
そして、根管治療をきちんと行うことも大事ですが、その上の被せ物を精度の高いものを入れることも歯が長持ちするためには重要です。
橋本グリーン歯科では、時間や費用がかかっても将来的にやり直しが少なく、長持ちするような治療を心がけています。
雑で良いのでとにかく早く、安く、痛くなった時にだけ、痛い歯だけ治したいという方は当院は合いませんのでご注意ください。
できるだけ歯を抜かないで残す
30代男性
右下奥歯の痛みで来院されました。
レントゲンを撮影すると、右下の第一大臼歯と第二大臼歯の周囲に透過像が認められました。
被せ物と土台を除去したところ、第二大臼歯は破折しており抜歯することになりました。
第一大臼歯は破折はしていませんでしたが、根管とは違う方向に穴が空いていました(穿孔、パーフォレーションといいます)。穿孔部が骨の中であれば根管内から封鎖できる場合もありますが、今回は歯肉の中に穿孔しており根管内からの封鎖は難しい状況でした。
第一大臼歯も通常は抜歯を提案させていただきますが、今回は患者さんと相談の上、歯肉を切開して穿孔部を確認し可能であれば外側から封鎖するという治療にトライしてみることになりました。
歯肉を切開剥離したところ、近心頬側根に穿孔が認められ、遠心根には大きな骨欠損が認められました。
患者さんにも術中に写真で確認していただき、状態がかなり悪いことを確認してもらいました。治療がうまくいかない場合もあることを了承していただいた上で、穿孔部の封鎖と遠心根の歯根端切除を行いました。
術後、歯肉の腫れや痛みがないことを確認し根管充填、仮歯でしばらく様子をみた上で最終的な被せ物を装着しました。
今後も経過観察が必要ですが、今のところ歯肉の腫れもなく、特に問題なく咬めているそうです。
※患者さんには、今度腫れ、痛みが出た場合は抜歯になると説明しています。できるだけ長持ちして欲しいですが、早期に(数ヶ月程度で)抜歯となってしまう可能性もあります。早期に抜歯となった場合、治療の費用対効果が悪くなります。
※状態が悪いのであれば、無理に残さずに諦めて抜歯をしてしまうのも一つの方法ですが、当院ではできるだけ歯を残す治療を目指しています(抜歯した方が良い歯を無理に残すことはしていません)。